粉瘤などの良性皮膚腫瘍について
皮膚良性腫瘍で最も頻度の多いものは、粉瘤(表皮嚢腫)です。顔や背中によくできる皮膚の袋状の腫瘍ですが、放置すると徐々に大きくなるばかりか、いづれ化膿して臭いウミが皮膚を破って噴出します。こうなると痛みで苦しむばかりか、汚い傷跡が残ってしまいます。しこりに気づきながら、つい忙しいので放置し、大きく痛くなってから受診する人が多いです。出来れば小さいうちに、炎症を起こさないうちに受診してください。もし化膿性粉瘤(痛いおでき)になってしまっても、必要に応じて切開してウミを洗い出します。この場合はその後に頻繁に通院しなければなりませんが、職場から近ければ負担は最小限で済みます。
脂肪種も比較的多い良性腫瘍です。通常痛みがないので、放置してかなり大きくなってから受診する人が多いです。筋肉の中に入り込むと簡単には取れなくなってしまいますので、皮膚の下に柔らかいしこりがありましたら、まずはご相談ください。